家づくりの中でキッチンは重要な設備です。キッチン周りの設備の1つに食洗機があります。食洗機は、キッチンを検討する中で「家事ラク!時短したい!」と思った際に、最初に思いつく設備ではないでしょうか?
しかし、食洗機もメーカーごとに特徴が違うため「どれを選べばいいか分からない…」と悩む方もいると思います。
この記事では、そんな悩める施主の方向けに、3人家族が新築で家を建てるときにどの食洗機を選ぶか?について書かれています。前提として食洗機の種類はビルドインのフロントオープンタイプ幅45㎝とし、メーカーはMiele(ミーレ)、BOSCH(ボッシュ)、Panasonic、リンナイの4社を比較しました。
ビルドイン食洗機を導入したい
毎朝の食器洗う時間が無くなれば、忙しい朝も時間にゆとりができる…
食器を洗う時間がなくなれば自分の時間が増える…
食洗機を検討し始めると、今まで当たり前に食器を洗っていた時間がもったいなく感じますよね。
新築でキッチンを一から検討するのであれば、食洗機の導入は家事ラクの点では間違いないでしょう。
ということで、自分はキッチンに食洗機の導入を決めたわけですが、
食洗機を選ぶときって、何に注目して選べばいいのでしょうか?
食洗機って何を見て選べばいいの?
Geminiに聞いてみた
使いやすさの面からスライドタイプよりもフロントオープンタイプの方が良いだろうと考えたので、まずは各メーカーがそれぞれどんな特徴を持っているかGoogleAI Geminiに聞いてみました。

フロントオープンタイプの食洗機を扱う売上上位のメーカー4社とその特徴を説明してください。

1. リンナイ
* 特徴:*
* 日本メーカー唯一のフロントオープン: 国内メーカーで唯一、フロントオープンタイプの食洗機を販売しています。
* 大容量: 12人分の食器を一度に洗える大容量タイプがあります。
* 使いやすさ: 食器カゴが工夫されており、様々な食器を効率的に収納できます。
* 洗浄力: 高水圧で油汚れをしっかり落とします。
2. パナソニック
* 特徴:*
* 大容量: 12人分の食器を一度に洗える大容量タイプがあります。
* 洗浄力: 独自の「3D洗浄」で、食器の隅々までしっかり洗います。
* 省エネ: 「エコナビ」機能で、使用水量や消費電力を抑えます。
* 静音性: 運転音が静かで、快適なキッチン空間を実現します。
3. ミーレ
* 特徴:*
* ドイツ製: 高品質で耐久性に優れています。
* 大容量: 14人分の食器を一度に洗える大容量タイプがあります。
* 洗浄力: 高水圧と高温洗浄で、油汚れをしっかり落とします。
* 乾燥力: 乾燥性能が高く、食器を清潔に保ちます。
* 豊富な機能: 様々な洗浄コースやオプション機能が充実しています。
4. ボッシュ
* 特徴:*
* ドイツ製: 高品質で耐久性に優れています。
* 大容量: 13人分の食器を一度に洗える大容量タイプがあります。
* 洗浄力: 高水圧と高温洗浄で、油汚れをしっかり落とします。
* 乾燥力: 乾燥性能が高く、食器を清潔に保ちます。
* 省エネ: 省エネ性能が高く、電気代を節約できます。
共通して大容量、洗浄力が推されており、海外製は耐久性と乾燥力が推されています。
その他ではリンナイが使いやすさ、パナソニックが静音性と省エネ、ミーレが豊富な機能、ボッシュが省エネとなりました。プロンプトが曖昧なので仕方ないですが、これだけでは優劣つけられませんね。
項目別詳細比較
Geminiからでは判断出来なかったので、項目ごとに詳細を確認していくこととします。
食洗機に求める項目としては「使いやすさ」「容量」「洗浄力」「静音性」「耐久性」「省エネ」といったところでしょうか。加えて海外製の推しである「乾燥力」、ビルドインタイプとなるので「デザイン」、トータルコストにも影響する「保証」、最後に重要な「価格」について比較してみました。
使いやすさ
カゴを手前に引き出して食器を入れる方式は各社同じのため、食器の入れやすさにおいて、優劣はないと言えるでしょう。
また、食器に応じたモード選択も各社搭載しているので、細かな洗い分けもできそうです。
結果:リンナイ = パナソニック = ミーレ = ボッシュ
容量
フロントオープン幅45㎝における各社の容量を食器点数と人数で比較しました。
食器点数 | 人数 | カゴの段数 | |
リンナイ | 56点 | 8人分 | 2段 |
パナソニック | 58点 | 9人分 | 3段 |
ミーレ | 51点 | 7人分 | 3段 |
ボッシュ | 62点 | 8人分 | 3段 |
JEMA規格という「食洗機が一度に洗える容量を定める規格」があるのですが、ミーレはこの規格に準じており、他メーカーはカタログ上では判別不明のため、比較精度はやや落ちると思います。
結果:ミーレ < リンナイ < パナソニック < ボッシュ

我が家は2~3人暮らしで1日分の食器をまとめて洗うとして、2~3人×3回分の6~9人分が入るサイズを条件とし、幅45㎝を採用しました。幅60㎝は大容量で良いのですが、その分キッチン収納を圧迫するので不採用としました。
洗浄力
食洗機に求めるものとして洗浄力が一番重要な項目かと思います。
1日分をまとめて洗うため、朝使ったこびりついた汚れが十分落とせるかがポイントになります。
実際に落ちるかどうかは別記事にて検証結果をお知らせ予定です。
洗浄力の比較は難しいですが、大まかに
「国内製は予洗いが前提」「海外製は予洗い不要」(ただしパナソニックは予洗い不要)
なのでリンナイは洗浄力においては一歩劣るようです。
結論:リンナイ < パナソニック = ミーレ = ボッシュ
静音性
環境省が騒音とする基準によると、日中は55デジベル以下、夜間で45デジベル以下に抑えなければ「騒音」に感じるといわれています。個人的な感覚ですが1m離れたテレビの適正音量が45dBぐらい、音量を3~4上げると5~7dB上がりました。
メーカー | 稼働音 |
リンナイ | 43dB |
パナソニック | 38dB |
ミーレ | 45dB |
ボッシュ | 44dB |

参考として換気扇が約42~58dB、エアコンが約41~59dBですので、結局どのメーカーでもほとんど気にならないレベルだと思います。
結論:ミーレ ≒ ボッシュ ≒ リンナイ < パナソニック
耐久性
樹脂製vsステンレス製の場合、ステンレス製の方が耐久性が高くなるとのこと。
まだこの年数経過していないので各社比較はできませんが、ミーレだけ20年使用を想定して5600回のテスト実績があり安心できそうです。
結論:リンナイ = パナソニック = ボッシュ < ミーレ
省エネ
稼働時間、水量、電力を比較しました。各社ECOモード使用時の比較をしたかったのですが、リンナイだけは夜エコモードの詳細が分からなかったので、推測で記載しています。
稼働時間 | 水量 | 電力 | |
リンナイ(夜エコ)※推測 | 3時間15分 | 9.0L | 0.52kWh |
パナソニック(エコ) | 5時間8分 | 9.7L | 0.7kWh |
ミーレ(ECO) | 3時間30分 | 9.5L | 0.7kWh |
ボッシュ(ECO) | 3時間46分 | 8.0L | 0.35kWh |

ボッシュとパナソニックを比較すると1回につき約11円、1年で約4000円、15年で6万円の差になります。
結論:パナソニック ≒ ミーレ < リンナイ < ボッシュ
乾燥力
日本製はヒーター加熱して乾燥後除菌効果をプラス、海外製は洗浄後の温水の温度を利用(余熱乾燥)しています。日本製の方がキチンと乾き、水滴が残りづらいようです。
- リンナイ(ヒーター乾燥+銀イオン抗菌コート)
すすぎ中に抗菌作用のある銀イオンが食器をコート - パナソニック(ヒーター乾燥+ナノイーX除菌)
乾燥後にナノイーX送風により除菌効果をプラス - ミーレ(ターボサーミック乾燥+センサードライ)
終了後に扉が開き、キッチンの空気を利用(部屋が乾燥していればすぐ乾く) - ボッシュ(ゼオライト・ドライ)
湿気を吸着すると熱を発生する鉱物「ゼオライト」を利用

Gemini先生、間違ってますやん…
結論:ミーレ ≒ ボッシュ < リンナイ ≒ パナソニック
デザイン
扉の色はキッチンの仕様に合わせられるのはどこも同じです。各社とも仕様によっては操作スイッチが内側になりキッチンとの一体感は出せそうです。ミーレはコンコンとノックすると開く仕様にも変更可能。(Knock2Open機能)。リンナイは扉をステンレスにしてスタイリッシュ仕様にも可能なようです。
結論:リンナイ = パナソニック = ミーレ =ボッシュ
保証
無償保証期限と延長、販売開始時期と修理費用について比較しました。
無償保証 | 延長 | 発売開始 | |
リンナイ | 5年 | 無し | 2024年5月~ |
パナソニック | 1年 | 最長9年(1.1万円) | 2023年12月~ |
ミーレ | 2年 | 最長8年(7.7万円) | 1987年~ |
ボッシュ | 5年 | 無し | 2016年~ |

故障した時の修理費が気になるところですが、ミーレ以外は発売開始から日が浅く金額は不明です。ミーレは十数年使用したものでオーバーホールが10〜15万円程度のようです。
結論(無償期間):パナソニック < ミーレ < リンナイ = ボッシュ
価格
フロントオープン幅45㎝の中にも各社グレードがありますが、フルスペックでなく、そこそこの性能を搭載しているグレードを比較しています。
結論:ミーレ(39.0万円) ≒ ボッシュ(38.5万円)≒ パナソニック(36.3万円)< リンナイ(26.7万円)
結論はコレ
総合評価(点数付け)
リンナイ | パナソニック | ミーレ | ボッシュ | |
容量 | 4 | 4 | 4 | 4 |
洗浄力 | 3 | 4 | 4 | 4 |
静音性 | 3 | 4 | 3 | 3 |
耐久力 | 3 | 3 | 4 | 3 |
省エネ | 3 | 2 | 2 | 4 |
乾燥力 | 4 | 4 | 3 | 3 |
デザイン | 4 | 4 | 4 | 4 |
保証 | 4 | 2 | 3 | 4 |
価格 | 4 | 3 | 3 | 3 |
総評 | 32 | 30 | 30 | 32 |

各社ほとんど横並びで甲乙つけられませんね…
どのメーカーが抜き出て優秀というわけではないようです。
各社のメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
リンナイ | 価格が安い 食器が乾きやすい 無償保証が長い | 洗浄力が低い |
パナソニック | 洗浄力が高い 静音性が高い 食器が乾きやすい | 省エネが低い 無償保証が短い 価格が高い |
ミーレ | 洗浄力が高い 耐久力に自信がある | 省エネが低い 食器が乾きにくい 価格が高い |
ボッシュ | 洗浄力が高い 省エネが高い 無償保証が長い | 食器が乾きにくい 価格が高い |
こんな人向け
各メーカーとも総合的に優秀のため、どこに重きを置くかになります。
それぞれズバリ、こんな人にオススメ!なポイントをまとめました。
- リンナイ :洗浄力は多少捨ててもOK!安さ重視!コスパ!な方
- パナソニック:生活雑音が気になると夜も眠れない…な方
- ミーレ :初期投資は高くてもトータルコストは長期使用でしょ!な方
- ボッシュ :初期投資は高くてもトータルコストは省エネでしょ!な方

ちなみに自分はボッシュ派です。
フロントオープンタイプの食洗機選定いかがだったでしょうか。
本記事が悩める施主の方々の参考になれば幸いです。
それではまた別記事で。

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